やる気のある若手(俺)がNTTを退職しました

 

はじめに

いわゆる退職エントリというやつです。
NTTだと多分、令和一号目だと思います。
 
平成最後のNTT退職エントリは↓っぽいですね。
 
私はあまり有名人でないので、かつての人たちみたいにはバズらないと思います。
実際に退職したのは、3ヶ月くらい前です。
あくまで個人の一経験に基づいた話です。
 

お前は誰だ?

@gold_kou

twitter.com

 

情報系院卒で社会人五年目の者です。

新卒でNTTに入社し、主にクラウド関連やシステム開発のプロジェクトに従事し、インフラからバックエンド、フロントエンド、営業(OJT)と幅広くやっていました。

 

プライベートでは、Qiitaで初心者向けの記事を書いていいねを稼ぎまくっています。

qiita.com

 

また、AIを使って自分の顔がジャニーズ系かどうかを判定するWebアプリ(現在サービス休止中)を作って少しバズりました。

gigazine.net

 

この記事を書いているモチベーション

  • 「転職」という人生の大きなターニングポイントにおける自分の考えや気持ちをどこかに文章としてまとめておきたかったから。
  • NTTに良くなって欲しいから。辞めた人間の分際で何を言っているんだと思われるかもしれませんが、NTTの内部の状況を知りつつ、正直に物事を言えるのは実質的には、退職者か出世を完全に諦めた人だけです。古巣に良くなって欲しいという思いはありますので、退職者1人1人の声は小さくてもそれが積み重なって変わっていけばと思います。
  • 採用のミスマッチがなくなってほしいから。これからNTTで働きたいと考えている人が、会社の採用HPやリクルーターが綺麗に切り取った部分だけで判断して入社して、幻滅してすぐ退職みたいなのは個人にも会社にも業界的にも大きな損失だと思うのでそれが無くなればという思いです。

 

で、NTTのどこで働いていたのよ?

NTTグループは数百社あり、どこの会社かというのはグループ内ヒエラルキー的にも重要です。

少しぼかして書かさせて頂くと、インターネットとかではNTT米屋と呼ばれている会社です。自ら「私たちはNTTグループ主要8社の1つです!」とイキってますが、本物の主要5社からすると、そうだったんだって感じだと思います。

業務内容としては、主にNTTグループ会社向けのシステムの要件定義、設計、開発、運用です。いわゆるSIerですね。最近は、NTTグループ外の仕事も増えてきました。

でも、SIerとしての仕事だけではこれから先食っていけないよね、ということで企画型の自社サービスを頑張って作り出そうとしていますが、大きな成果は今のところでていない印象です。

 

なんで入社したのか

  • 上流工程も下流工程も経験できそうだったので幅広く成長できそうだと感じたから。実際ほぼその通りでした。
  • NTTグループは研究所がトップにあるため、技術を重視している組織だと思ったから。これは、正直期待外れでした。
  • 万が一、10年後、20年後に自分のやる気が無くなってしまってもそこそこの給料はもらえ続けられそうだから。クソな理由です。ですが、今時な若手社員にはこういう思考の人が非常に多かったですね。

 

前職の良いところ

①休暇がめちゃ多い

多分、この会社ほど休みが多い会社はないんじゃないでしょうか。お客様もNTTグループであることが多く、休暇体制が似たような感じのため、長期の休暇も取得しやすいです。

土日祝日、年末年始はもちろん、有休が年間20日と夏季休暇5日、創立記念日の半日休が毎年支給されます。 

②福利厚生の充実

新築マンションに格安(18000円)で住めたり、財形などの税的優遇措置が多く充実していました。 

③業績が安定している

他の似たような大企業が大規模リストラをかけている中、NTTではそういった事態になっていないですし、近日中にそうなりそうもないです。これだけ長い期間、維持できているのはすごいことだと思います。とはいえ、今後大きな成長を遂げる兆しもなさそうです。

④技術レベルの低い新人が成長しやすい

配属ガチャ次第ですが、開発のやる気はあるけど素人ですっていう新人には成長しやすい場が多いと思います。

例えば、入社時点での私の能力はめちゃめちゃ雑魚で、学生時代に研究(自然言語処理機械学習系)や授業で多少のプログラミング経験はありましたが、システム開発に関しては一切の素人でした。具体的には、tcpdumpなんて知らないし、Linuxもまともに触れないし、ソースコードのバージョン管理とか初めてですっていうひどいレベルでした。

そんな私がまがりなりにもシステム開発をできるようになれたのは、先輩社員の厳しくも粘り強い教えがあったからです。

優秀なメンバと仕事する機会が多く、技術だけでなく、仕事のやり方や考え方も参考にできる機会がたくさんありました。

やる気さえあれば技術力が低くても成長しやすい環境です。

逆に芽が無い人や開発をやりたくない人はすぐに営業系やオーバーヘッド系にいきました。

 

退職理由

①「自分がやりたいこと」と「この会社でできること」のミスマッチ

新卒の就活時期には具体的に無かった「やりたいこと」が最近自分の中で形になってきました。そして、それがNTTではできないことが分かったので、転職することにしました。

②本質に集中できない職場環境

ビジネス的に本質でない部分に自分の人生の時間を割かれることにフラストレーションが溜まっていきました。金もらっているんだからそんなの我慢して当たり前だろって感覚はもう昭和じゃないんで捨てた方がいいですよ?

セキュリティ

他の方の退職エントリでもさんざん触れられていますが、本当に開発がやりづらいセキュリティ環境です。

セキュリティ施策を進めている人たちが現場でのまともな開発経験がないため、開発効率度外視なルールを強制してきます。例えば、「協力会社の人は原則インターネット禁止」とかは両手縛って海で泳げと言っているようなものですよ。

1つ1つはもちろん工夫なり設定なりでクリアできるものですが、常にそういうことに気を張らなければならないため、頭の中の貴重なメモリを常に少し無駄に消費しながら仕事をしているような感覚でした。また、外では役に立たないようなノウハウのため、モチベーションも保ちづらかったです。

社内システム

社内システムがクソです。まずUIがめちゃくちゃ分かりにくいです。どれくらいかというと、社内システム使った後に楽天のサイト見るとまじで楽天が神サイトに見えるくらいのレベルです。逆にこのシステムがあるおかげで、これを使いこなすベテランが重宝されています。

このシステムを使えるようになるのに相当な労力を必要とします。こんなことに時間や頭を使いたくありません。

Thinクライアント

基本的に、Thinクライアントでメールや資料作りなどを行いますが、こいつがめちゃくちゃ遅いです。例えば、ブラウザでサイトを開くのに10秒以上かかる日もざらです。通信インフラを提供しているはずのNTTで通信遅くてフラストレーションたまるってどういうことなんだろう。また、保存容量も少ないですし、相乗りしている他ユーザーがメモリを多く使っていると、なぜか自分にも影響がでます。

社内資格制度

しょうもない社内資格制度を取得するために稼働を多く割く必要があります。

ありもしない盛り盛りエピソードを作り、資料作成し、何の役に立つのかわからない筆記試験を勉強し、面接を受ける必要があるそうです。(半強制でしたが、私は転職を考えていたので無視し続けました)

業務をしながらこれに労力を割くのはかなり大変そうでしたし、これなら家帰って勉強した方が100倍マシです。

③レガシーな開発環境

私は配属ガチャに恵まれて、SIerとしては比較的モダンなGit, Jenkins, Python, Ruby, Ansible, OpenStack, NFV, スクラム, JIRA, Confluence, mattermostなどの技術要素およびツールに触れることができましたが、同期の話を聞いていると大抵の場合はそうはいかないみたいです。

Subversion, Excel, メール, COBOL, Cなどのツールを使って開発をしているところがまだまだ健在みたいです。これらを否定するつもりは無いのですが、私はモダンな開発環境で開発したいタイプですし、モダンな開発環境での経験が社内で評価されずに、レガシー案件に異動させられる可能性も大きいため、転職しました。(実際に同期でこのパターンに陥って最近転職しているやつもいます。)

④向上心のある人少なすぎ

若手も中堅もベテランも向上心のある人が非常に少なかったです。

日々新しい技術やツールが生み出される変革の激しいIT業界において、プライベートの時間での勉強は個人的には必須だと思いますが、驚くべきことに自発的に学習している人はほとんどいません。

私は早起きして作った時間や週末の空いた時間に勉強しているため、やらなかった人と比べると大きな差がつきました。

しかしその努力によって能力の差はでたとしても、同期と給料の差はほとんどでません。入社時は気にならなかった年功序列な給料制度に疑問を感じるようになりました。

⑤信頼できない経営層

あまりにも経営層との距離が遠いうえに、彼らの社内外への発信アウトプットが少なすぎて、この人たちの舵取りを信じて進んで良いのかが全然分かりませんでした。

もちろん、厳しいNTTの中での競争を勝ち抜き、偉くなれるような人たちなので、頭は良いのでしょうが、スーツでシリコンバレー視察とかしちゃうあたり、やはりIT業界とは縁遠い人たちなんでしょう。電電公社時代に入社した人たちですからね。

個人としては、ITネイティブでシステム開発経験がちゃんとある人が上にいる会社で働きたいと考えるようになりました。

 

せっかく金かけて育ててやったのに裏切りやがってという声に対して

今時、転職も珍しくはないので、このような考えを持っている人は少ないと思いますが、ベテラン層にはこの考えの人は一定数いると思います。

正直なところ、学生時代に自分の人生をそこまで深く考えていなかったのが一番の反省としてあります。(当時の自分は真剣に考えいているつもりでした。)

でも、20過ぎたばかりくらいの人間にその後40年間を見通し、その考えを変えるな、あるいは我慢し続けろというのは時代錯誤だと思います。

ただ、退職時に担当していたお客様には申し訳なかったです。転職活動をしている最中での担当プロジェクト変更だったので、色々アカウント整備や案件情報共有いただいた後のすぐの退職になってしまいました。すいません。

 

結局NTT米屋は良い会社なのか

もちろん優良企業の1つだと思います。

ノウハウが色々溜まっている会社ですし、仕事に対してみんな真剣で熱心です。

学べることも多いでしょう。

年収的にも課長クラスになれば1000万円の大台にのりますし、なれなくても残業によりますが、年収700~800万円程度は普通にいきます。

残業規制や年休管理は厳しく、いわゆるワークライフバランスを保ちやすいです。

新卒から依然として人気なのは納得できます。

単に私みたいな、自由で、エンジニアとしてモダンな開発環境でバリバリ働きたくて、年功序列じゃなくて、技術を重要視する会社で働きたい人には、この会社に合っていないだけなのです。

 

次はどこで働くの?

ZOZOテクノロジーズという会社に転職しました。NTTといいZOZOといい、よくSNS上で燃える会社に行く傾向に私はあるようです。

モダンな開発環境のうえ、ジーンズ履いて出社しても文句言われないし、額面で言えば年収も150万円以上(計算し直したら約200万円でした)あがります! 

やったね!!