多分、令和最初のNTT退職エントリを書いてみた

 

はじめに

いわゆる退職エントリというやつです。
NTTだと多分、令和一号目だと思います。
 
平成最後のNTT退職エントリは↓っぽいですね。
 
私はあまり有名人でないので、かつての人たちみたいにはバズらないと思います。
 
この記事の内容は、あくまで個人の一経験に基づいた主観性の高い内容です。
 

お前は誰だ?

@gold_kou

twitter.com

 

情報系院卒で社会人五年目の者です。

新卒でNTTに入社し、主にクラウド関連やシステム開発のプロジェクトに従事し、インフラからバックエンド、フロントエンド、営業(OJT)と幅広くやっていました。

 

プライベートでは、Qiitaで初心者向けの記事を書いていいねを稼ぎまくっています。

qiita.com

 

また、AIを使って自分の顔がジャニーズ系かどうかを判定するWebアプリ(現在サービス休止中)を作って少しバズりました。

gigazine.net

 

この記事を書いているモチベーション

  • 「転職」という人生の大きなターニングポイントにおける自分の考えや気持ちをどこかに文章としてまとめておきたかったから。
  • NTTに良くなって欲しいから。辞めた人間の分際で何を言っているんだと思われるかもしれませんが、NTTの内部の状況を知りつつ、正直に物事を言えるのは実質的には、退職者か出世を完全に諦めた人だけです。古巣に良くなって欲しいという思いはありますので、退職者1人1人の声は小さくてもそれが積み重なって変わっていけばと思います。
  • 採用のミスマッチがなくなってほしいから。入社前とのギャップから、すぐ退職になるのは個人にも会社にも業界的にも大きな損失だと思うのでそれが無くなればという思いです。

 

で、NTTのどこで働いていたのよ?

NTTグループは数百社あり、どこの会社かというのはグループ内ヒエラルキー的にも重要です。

少しぼかして書かさせて頂くと、インターネットとかではNTT米屋と呼ばれている会社です。自ら「私たちはNTTグループ主要8社の1つです!」と誇っていますが、本物の主要5社からすると、そうだったんだって感じだと思います。

業務内容としては、主にNTTグループ会社向けのシステムの開発です。いわゆるSIerですね。最近は、NTTグループ外の仕事も増えてきました。でも、SIerとしての仕事だけではこれから先食っていけないよね、ということで企画型の自社サービスを頑張って作り出そうとしていますが、大きな成果は今のところでていない印象です。

 

なんで入社したのか

  • 上流工程も下流工程も経験できそうだったので幅広く成長できそうだと感じたから。実際ほぼその通りでした。
  • NTTグループは研究所がトップにあるため、「技術」を重視している組織だと思ったから。これは、正直すごく期待外れでした。
  • 万が一、10年後や20年後に自己研鑽の意識を忘れ、役立たずの人材になっても、クビになることはなく、まったりとそこそこの給料はもらえ続けられそうだから。ダメな思考ですね。でも、こういう思考が世の中的には一般的なんだと思う。

 

前職の良いところ

①休暇がめちゃ多い

多分、この会社ほど休みが多い会社はないんじゃないでしょうか。お客様もNTTグループであることが多く、休暇体制が似たような感じのため、長期の休暇も取得しやすいです。(プロジェクトによりますが)

土日祝日、年末年始はもちろん、有休が年間20日と夏季休暇5日、創立記念日の半日休が毎年支給されます。 

②福利厚生の充実

新築マンションに格安(18000円)で住めたり、財形などの税的優遇措置が多く充実していました。 

③業績が安定している

他の似たような大企業が大規模リストラをかけている中、NTTではそういった事態になっていないですし、近日中にそうなりそうもないです。これだけ長い期間、維持できているのはすごいことだと思います。とはいえ、今後大きな成長を遂げる兆しもなさそうです。

④技術レベルが上がった

配属ガチャに当たっただけかもですが、システム開発の初心者には成長しやすい機会に恵まれました。

正直に申し上げると、入社時点での私の技術力はすごく低かったです。学生時代に研究(自然言語処理機械学習系)や授業で多少のプログラミング経験はありましたが、システム開発に関しては一切の素人でした。具体的には、tcpdumpなんて知らないし、Linuxもまともに触れないし、ソースコードのバージョン管理とか初めてです、っていうひどいレベルでした。

そんな私がまがりなりにもシステム開発をできるようになれたのは、先輩社員の厳しくも粘り強い教えがあったからです。(軽く病みそうにはなりましたがw)

幸運なことに優秀なメンバと仕事する機会が多くあり、技術だけでなく、仕事のやり方や考え方も参考にできる機会がたくさんありました。

やる気さえあれば技術力が低くても成長しやすい環境に私は恵まれました。

逆に技術の芽が無い人や開発をやりたくない人はすぐに営業系やバックオフィス系にいきました。

 

退職理由

①「自分がやりたいこと」と「この会社でできること」のミスマッチ

新卒の就活時期には具体的に無かった「やりたいこと」が最近自分の中で形になってきました。そして、それがこの会社やグループではできないことが分かったので、転職することにしました。

②本質に集中できない職場環境

以下にあげるように、ビジネス的に本質でない部分に自分の人生の時間を割かれることにフラストレーションが溜まっていきました。給料もらっているんだからそんなの我慢して当たり前だろって感覚は、もう最近の若い人には通じないかと思います。(私には通じなかった。)

セキュリティ

他の方の退職エントリでもさんざん触れられていますが、本当に開発がやりづらいセキュリティ環境です。

そもそも、セキュリティ施策を進めている人たちにまともなシステム開発の経験がないため、開発効率度外視なルールを強制してきます。社内プロキシは非常に厄介でしたし、「協力会社の人は原則インターネット禁止」というルールには呆れました。それなりの経緯や理由はあったのかもしれませんが、うん。。。

1つ1つは工夫なり設定なりでクリアできるものですが、常にそういうことに気を張らなければならないため、頭の中の貴重なメモリを常に少し無駄に消費しながら仕事をしているような感覚でした。また、社内のセキュリティの目をかいくぐるような、外では役に立たないようなノウハウだけが溜まっていき、モチベーションが保ちづらかったです。

セキュリティが大事なのは同意しますが、システム開発の現場をもっと考慮してほしいかなと。

個人的には、こんな窮屈な環境でこれ以上開発をしたいとは思えませんでした。

社内システム

社内システムがクソです。UI/UXなんてこれっぽちも考えられていません。逆にこのシステムがあるおかげで、これを使いこなせるベテラン社員が重宝されています。

このシステムを使えるようになるのに、相当な労力と時間を必要とします。個人的には、こんなことに人生の時間を使いたくありませんでした。

Thinクライアント

基本的に、Thinクライアントでメールや資料作りなどを行いますが、こいつの動作が重いです。例えば、ブラウザでサイトを開くのに10秒以上かかることもざらです。また、個人に割り当てられている保存容量も少ないですし、相乗りしている他ユーザーがメモリを多く使っていると、なぜか自分にも動作の影響がでるようです。。。

社内資格制度

しょうもない社内資格制度がありました。

この資格を取るためには、ありもしない盛り盛りエピソードを作り、資料作成に大量の労力をかけ、何の役に立つのかわからない筆記試験を勉強し、面接を突破する必要があるそうです。ダメならまた来年。(半強制で受検を求められていましたが、私は転職を考えていたので無視し続けました)

家に帰って勉強した方が100倍マシです。

③レガシーな開発環境

私は配属ガチャに恵まれて、SIerとしては比較的モダンなGit, Jenkins, Python, Ruby, Ansible, OpenStack, NFV, スクラム, JIRA, Confluence, mattermostなどの技術要素およびツールに触れることができました。しかしながら、同期の話を聞いていると大抵の場合はそうはいかないみたいです。

Subversion, Excel, メール, COBOL, Cなどのツールや技術を使って開発をしているところがまだまだ健在みたいです。もちろんこれらを否定するつもりは無いのですが、個人的には、将来性の高い技術スタックで開発経験を積みたいです。そのようなプロジェクトへ異動になる前に退職しました。

④向上心のある人が少ない

社内に向上心のある人が非常に少なかったです。

日々新しい技術やツールが生み出される変革の激しいIT業界において、プライベートの時間での勉強は個人的には必須だと思いますが、驚くべきことに自発的に学習している人はほとんどいません。

私は早起きして作った時間や週末の空いた時間に勉強しているため、やらなかった人と比べるとそれなりの差がついたと思います。

しかし、その努力によって能力の差はでたとしても、同期と給料の差はほとんどでません。入社時は気にならなかった年功序列な給料制度に疑問を感じるようになりました。

⑤経営層への信頼

あまりにも経営層との距離が遠いうえに、彼らの社内外への発信アウトプットが少なすぎて、この人たちの舵取りを信じて進んで良いのかが全然分かりませんでした。

もちろん、NTT内の厳しい出世競争を勝ち抜き、偉くなれるような人たちなので、地頭は良い方々かと思います。ただ、やはりIT業界とは縁遠い方々というか、うーん。。。(社会人フィルタにより省略)

個人的には、CEOがコーディングできる必要まではないと思いますが、少なくともシステム開発にある程度の理解のある人が経営層にいる会社で働きたいと考えるようになりました。

 ⑥手を動かすエンジニアを軽視する雰囲気

手を動かすエンジニアを軽視する場面を何度も見ました。

(社会人フィルタにより具体的エピソードは省略)

 

「プロパーが手を動かして開発するのは、あくまで優秀なプロジェクトマネージャになるための修行みたいなものであり、本来、プログラミングは単価の安い外注にやらせるもの。」という価値観が根付いていました。

幸いにも開発経験をいくつか積ませていただきましたが、このままこの会社にいても、今後その経験が社内で評価されることはないのだろうなという、エンジニアとしてのキャリアの閉塞感を感じました。

SIという仕事を考えると、その価値観が間違っているとは言い切れないのかもしれません。

ただ、個人的には、まだまだ手を動かすエンジニアとして働きたいと考えているので、この会社に残る選択肢はありませんでした。

 

せっかく金かけて育ててやったのに裏切りやがってという声に対して

今時転職も珍しくはないので、このような考えを持っている人は少ないと思いますが、ベテランや中堅層にはこの考えの人は一定数いると思います。

正直なところ、学生時代に自分の人生をそこまで深く考えていなかったのが一番の反省としてあります。(当時の自分は真剣に考えいているつもりでした。)

でも、20過ぎたばかりくらいの人間がその後40年間を見通して、その考えを変えずに生き続ける、あるいは考えが変わっても我慢し続けるというのは難しいと思います。(私には無理だった。)

 

一番申し訳ないこと

退職時に担当していたお客様には申し訳なかったです。転職活動をしている最中での担当プロジェクト変更だったので、色々アカウント整備や案件情報共有いただいた後のすぐの退職になってしまいました。すいません。

 

結局NTT米屋は良い会社なのか

もちろん優良企業の1つだと思います。

 

会社に大企業としての多くのノウハウが溜まっています。

 

社員は真面目な性格の人が多く、高学歴な人も多く、地頭がいい感じの人も多くいました。仕事に対して基本的にみんな真剣です。(思考停止感のある人が多くて努力の方向性が勿体無い感じですが)

 

年収的にも課長クラスになれば1000万円の大台にのりますし、なれなくても残業によりますが、年収700~800万円程度は普通にいきます。(今の若い人が数十年後も同じような待遇になれるかは不明)

 

残業規制や年休管理は厳しく、いわゆる「ワークライフバランス」を保ちやすいです。海外旅行とかも結構いけました!

 

会社の業績も安定しており、少なくとも短いスパンで急激に落ちることはないでしょう。

ただし、「会社が安定している=自分の人生も安定している」でないということは、肝に命じておくべきです。組合が良くも悪くもとても強いので、大幅リストラという可能性は他のJTC(Japanese Traditional Company)に比べて低いものの、時間の問題な気はしています。歳をとって会社から追い出された時に、外で役立つスキルや経験が揃っているかを常に意識すべきかと思います。

 

優良企業ではありましたが、個人的に私に合わないところが多かったです。また、そもそも一社に一生働き続けるという思考が私にはあまりありませんでした。

モダンな開発環境でバリバリ開発して、ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアを重要視したい、という人にはもしかしたら合わないかもしれないです。でも、合うかもしれないです。それは個人の主観です。

 

次はどこで働くの?

ZOZOテクノロジーズという会社に転職しました。NTTといいZOZOといい、よくSNS上で燃える会社に行く傾向に私はあるようです。

モダンな開発環境ですし、私服出社OKですし、年収も150万円以上あがります。 

やったね!!